書を飾る・書をインテリアに
書を飾る
「書を飾る」というとイメージするのは床の間に掛け軸。を思い浮かべるのが一般的だと思います。
今は床の間がある家も少なくなってきましたし、和室自体が無い。というマンションも多くなっていると思います
今おうち時間が増え、インテリアを見直している方も多くなってきています。
テレワークが増え、今後もこのスタイルはかなり定着していきますよね。きっと。
私自身も打合せはオンラインでということが多くなりました。
オンラインなどで画面越しに自分の家の中を改めて見る。ということになり、もう少し整えたいな。とか自分の趣味や好みのインテリアにしていきたいな。とか他の方のバックをついつい見てしまった。という経験がある方も多いのでは?
家具の趣味とか、壁にかかっている絵などなんとなくその方のお好きな雰囲気が伝わってきます
自分好みのインテリア
自分好みのインテリアというと家具が一番の大物でしょう。
変えたいと思って早々新しく買い替えなどもできませんが、絵を飾るといったインテリアなら少しのスペースで雰囲気を変えていけます
その中で「書を絵のように飾る」ということはアート作品を飾るということだと思っています。
書がアート作品?いやいや文字が書いてあるとどうしても読みたい!
なんと書いてあるのだろう?
なんという字?
と理解しようとしがちです。これは絵や彫刻作品も解説付きでないと理解、鑑賞できない。ということとと少し近いかなと思っています。
どんな人も何かに触れたときにまず「あ、これ好き!」「かっこいい!」「なにか惹かれる」といった自分なりの感情が動くと思うのですが、書の作品に触れたときもそれで良いというか、そのように観ていただけたら嬉しいですね。
読めないことを先に考えるのではなく。
白と黒の対比や様々な線の種類で描かれた抽象と思って対していただくことが一番と思います
書くときの心構え
実際書く方の心構えも同じです
私自身も、レッスンで生徒の皆さんにもお伝えするのが書くときに情景を思い浮かべて書きましょう!と伝えています。
文字を書く。書道を習う。というとどうしてもお手本通りが正解。というように考えられがち。
お手本通りに書かなくてはならない場合ももちろんありますが、作品を書くときには絵のように気持ちや感情をこめて書くことを大切にしています。ちなみに私自身は想いと選ぶ文字がストレートに一緒。ということがほとんど無い。とここで告白。
たとえば絆ということを想ったときに【絆】という文字を選択しない。ということ
絆という目に見えないことを、どこを大切にしているか?などを一度自分の心に落とし込んでまったく違う文字や文章の選定になることが
ほとんどで、それに加え配置や線種という違いも加えて
【思考を表現しようとする】
という考え方です。ダイレクトにこうだ!と伝えるというやり方ではなく、観る人に任せられるぐらい多様性、多面性を作品に持たせたい
そんな考え方なので受け取り方は自由
書いた本人の想いとは違う受け取り方をしても自由ですし、毎日眺めている間に日々感じ方を発見することがアートをインテリアんとする醍醐味なのではないでしょうか
飾りやすく
軸
書=掛け軸という印象でかなり和風の仕上がりをイメージするかと思いますが、色の選択や細かな指示の仕方で現代のマンションなどの壁にかけていただいても違和感のない仕上げの仕方も可能です。
軸の良いところは掛け替えたいときはクルクルと巻いて箱に入れるとコンパクトになる。というところはかなり便利な表装の方法
モダンに仕上げれば洋室のアクセントにもなります
額
額も書道用額にこだわらず、絵の額や額装の仕方もいろいろあります。書いた作品のイメージに合わせた色やデザイン、サイズの額を選ぶということも大切で中の作品と一体化させることはとても重要です。
仕上がりの完成度を高めてもらえるので、ぴたっとはまった時はやった!とガッツポーズもの。
絵などのアート作品と同じような感覚で飾っていただけると思います
立体の書
絵でも書でも壁にかけて飾る。ということが一般的なですが書で新しい試みとして自立する作品を発表しました。
壁にかけなくても、棚の上、床の上など好きな場所において飾る。ということができる作品です
想い、景色を閉じ込めて、眺められる函。というイメージで額装は特別に立体作家 大園弘治氏にお願いして作成していただいたもの
文字は観るもの、感じるもの
という事を思って作品を観ていただき、飾っていただけたら幸いです