書道に硯は必要ない⁈

書道用具の硯

書道に必要な道具の一つと思われているものに【硯すずり】があります。
簡単に役割を説明すると硯は石でできていて、固形の墨をその石にこすり溶かしていくことで書くための墨を作っていくものです。

もともと自然の石なので、水を入れることにより美しい自然の模様が見えたり石本来の形を活かし硯単体でも1つの芸術品として取り扱われることもあります。

これからこのブログ書いていくのはそのような芸術品として硯を鑑賞、愛でる域ではありません。
初心者の方などこれから書道に触れてみたいな。と思っている方。
始めてみたけれど、どうしたら良いだろう?と思っている方の参考にしていただければ良いと思います

芸術品に近い硯や見方などはもっと詳しい方や古い硯の価値などを教えてくださる方もいらっしゃいますので、書道に慣れてきたら徐々にそのような硯を見て触れてみるとより、凄さや美しさなどが分かって楽しめるでしょう。

硯を使う場合

硯は何に使うでしょう?

1,墨を擦るもの

2,墨を入れておくもの

固形の墨は硯でなければ液体の墨にすることはできません。必須の道具。
墨を入れておく。という用途に関しては硯である必要性はありません。

余談になりますが
きちんと隅など洗わないと墨が固まってしまう場合もあるのと、する場所がだんだん滑らかになってきて滑ってしまい墨が擦れるなくなります。(硯用の砥石などがあるので、研ぎなおせば大丈夫そうはそうは

特に、大量の墨液を使用する場合(半紙に4文字程度で数十枚書く場合でも足りません)
筆の大きさによっては硯では大きさ・容量不足になります。ではどうしたら良いのでしょう

硯以外の墨入れ道具-墨池

書道には硯以外にも墨を入れる道具が書道用具店などで売っています。

墨池(ぼくち)といわれているものでして、硯より多くの量の墨液を入れることが出来、蓋があります。
筆を置く場所もあり、1個あると大変便利な道具です。

少し多めに作ってしまっても蓋があるので安心ですよね。
明日も書こう!と思ったら次の日まで蓋をして取っておける。

素材はプラスチック、陶器、銅などがあります。
プラスチックは安価で軽く洗いやすい、陶器も洗いやすい。銅は生け花にも10円硬貨を入れておくと水が腐らない。と言われているように
墨が腐らない。という一石二鳥の素材です。

硯で擦った墨を墨池にためる。というやり方や最初から墨液を使用する。など使い方が可能です。

墨池よりさらに簡単なもの

さらにもっと簡単なもの、どこでも手に入れやすいものとしてキッチンなどで誰もが使用している密閉容器があります。

その場合も墨池と同じで擦った墨をためる、墨液を使用する。という使い方です。
大きさや素材もご存じの通り、たくさんあります。

ではどのような基準で選んだらよいでしょうか?

硯の代わりを選ぶ基準

・まず間口が広く、浅いものを。間口が小さく深いと筆を差し込むようになり、大事な筆の根元に墨をたっぷり入れる。ということが出来なくなります。

・間口の大きさとしては筆の毛の長さの1.5倍を。書いている途中で墨をつけるとき毛が泳ぐようなサイズであること

・素材はできればホーロー製もしくはガラスでも良い。

ホーローやガラス製が良い理由は縁の仕上げです。どちらも素材の特性から丸くなっています。
プラスティックは鋭利ではないのですが、すこし角がたっているので筆をならす時に毛に負担をかけ、切れやすくなる。ということからです。

プラスティック製はご存じの通り軽く、持ち運びに便利です。書道用具は文鎮や様々なものの重量があるので別の場所で書く場合、荷物を少しでも軽くしたい時はプラスティックを使用します。

以上が絶対に最初から硯を買わなければならないか?というとそんなことは無いこと。少しやってみてから買い足しても十分ですし、筆の大きさによっては硯では無理な場合があるので、その場合の購入目安です。

お子さんがいらっしゃる方は昔の子供さんの持ち物に硯があるかもしれませんよ!
昔の方が石は良かったと聞きますし、手入れをすれば十分なのでぜひ使ってみてくださいね。

目汚しになりますが、、、数年使い続けたホーローの入れ物です。
これで何千、もしかしたら万に届くでしょうか。を書く時に使用してきた物です。だいぶ働いてくれました。