和紙で彩るアート書道

書道は白と黒だけの世界。と思っている方も多いかと思います
白と黒もモダンで素敵。

紙の白と墨の黒はスタイリッシュで美しい。色味はなくても観た人によって想像する景色が浮かんできて自分なりの色を感じることができる世界でもあります。

仮名の世界では料紙(りょうし)といって色が入っていたり、キラキラとした鉱物(雲母や雲英など)が入った美しい紙に書いている場合のあります

白や黒だけではない、もっと楽しんでできる書道もあると思います。
白と黒だけではなくてはいけない、とめ、はね、払いだけに注意した習字。それだけではなくもっと幅広く、楽しめる、筆で文字を書く。書道を身近なものとしてもらえたら。と思っています

色紙に描く季節の情景アート書道では和紙を貼って書道を彩ることもチャレンジしていただけます。

アート書道~和紙で彩る

和紙は水で切る

レッスンに参加された方に、『和紙は水で切ります』とお話するとほとんどの方が???水で切る?と疑問に思います

厳密にいうと『水でほぐして切り離す』という方が正しいかと思います
和紙のつくり方を写真などで目にした方もいるかと思いますが、和紙は水の中に[楮こうぞ][みつまた]などといった植物の繊維などの材料が溶けた水の中から平たい網目のついた道具ですくい上げて、ゆらして薄さを均一にして和紙にします

和紙がとっても丈夫なのは、この繊維のはいった水をゆらしている間に長い繊維同士がからみあう。という現象がおきるから

手で切ろうとしてもなかなかちぎれないのはそういった理由から
もちろんハサミなどの道具を使えば簡単!
ハサミで切った場合の仕上がりはこんな感じ。


これではせっかくの和紙の良さが出てないですよね

水でほぐしながら切る

筆に水を付けて、好きな形を書きます

 

 

水で書いた線にそって手でちぎっていきます

 

和紙を貼り込む

ちぎった和紙に刷毛や筆で薄く糊付けます

 

 

 

好きな場所に和紙を貼ります

 

糊がかわいたら、文字を書きましょう!
和紙の上に墨がのってももちろんOK!糊をかわかさないと墨がにじんでしまうので少し時間をおきます

ハサミで切った和紙を貼ったものと

 

水で切った和紙を貼ったものとくらべてどうでしょう?水で切った方は切り口から繊維がでてやわらかい優しい仕上がりになっています。和紙ならではの表現です

水で切ると切り口の和紙の厚みも薄くなり、貼り込んだ場所と自然となじむので上から墨で書いた時の段差を気にしなくてすみます

こちらは生徒さんの作品

 

色をあれこれ選ぶ、どうやって貼ろうかな?ワイワイ楽しみながら作品制作されたいました!
アート書道に和紙で色のトキメキをプラスしましょう!